単位完成おさらい②
今回は、「リポート+スクーリング(メディア授業)併用方式」について。日大通信においては、いわゆる「併用」という呼び名で定着している、スクーリング受講者が最も活用している単位完成方法ではなかろうか。
スクーリングのメリットは、科目修得試験と比べて不合格になるリスクが格段に低くなることである。私自身も、スクーリングで不合格を食らったことは英文学専攻、国文学専攻を通じて1度もなかった。
受講料が1授業あたり1万円かかること、遠方に在住する学生にとってはそれに加え宿泊費もかかる。金銭面の負担がネックと言えばネックだが、効率よく単位を取るにはありがたいシステムと言える。
だが、一方で思わぬところで落とし穴もないことはない。まず、どの科目がいつのスクーリングで開講されるのかが、新年度になるまでわからないこと。もっと言えば、どの時間に開講されるかによって、複数の科目を受講したい人にとっては、同じ期間の同じ時間に重なってしまうというリスクも生じる。
以前の記事にも書いたが、私が国文学専攻に在籍していた当時、当初夏期スクーリングで併用で取ろうと思っていた国語音声学が、積み重ねで受講中だった漢文学Ⅰと重なっていることが判明した。両方とも国語科の教員免許を取得するのに必須であったため、音声学を試験で取るという計画に変更した。
これには伏線がある。漢文学Ⅰ(4単位)または漢文学Ⅱ(2単位)のいずれかを取ることが免許取得の条件だった。そこで、リポート1冊で済む2単位科目の漢文学Ⅱのリポートを、2013年秋、国文学専攻へ編入早々に書き上げ、合格をもらっていた。
ところが、試験が思いの外難しく、試験で合格するのは至難の業だな、と嫌な予感を感じていた。翌2014年春になり、新しいスクーリング開講表を見ると、漢文学Ⅱのスクーリング開講はされないことが判明。何としても、年度末までに免許申請に必要な科目を履修しておかなければならなかったので、急遽漢文学Ⅰを積み重ねで取ることにした。英文学専攻、国文学専攻を通じて、私にとって初めての積み重ね方式による単位完成である。
漢文学Ⅰがスクーリングで受けられるのは春期スクーリング、夏期スクーリングの2回。夏期スクーリングで、例年夏期スクーリングの1回しか開講されない国語音声学と重なったのである。
言ってみればここが運命の分かれ道だった。音声学の科目修得試験が、毎年同じパターンの出題形式でなく、苦戦した挙げ句スクーリングにまわした漢文学のように、あらゆるページから広く浅く出される形式だったら、暗記モノに苦手意識が強い私の、国語科免許取得は1年遅れていたかもしれない。
このように、併用を使えば1回のスクーリングで済む便利さはあるものの、不可抗力的にそれが叶わないリスクもある。特に、教員免許を決められた時間内で取らなければならないなど、時間的な制約のある人は、まず年間の履修計画を大まかに立て、どの科目をスクーリングで取るのか、そしてその科目のスクーリングは本当に受講可能なものかなど、念入りに調べておくことをおすすめしたい。