日大通信雑記

教員免許の取得のため、日本大学通信教育部(日大通信)の門を初めて叩いたのは2009年の春だった。それから4年ほど経った2013年の10月から、私は再び日大通信に学んだ。

本ブログでは、主に2013年からの学習の記録、思ったこと、感じたことを綴ります。けっこう自分勝手なことも書きますが、何とぞご容赦くださいませ。

授業中の下ネタはアリ?

高校の教員をしていると、わりと耳にするのが、先生の「下ネタ」。これに関して、私の見解を言わせていただくと、基本的にはNGだと思っている。というより、おそらく日本の学校教育の中で、それを奨励されたことなどは一度もないはずである(笑)


ただ、高校生は性的なことに興味を持つ時期である。それを強制的にシャットアウトするべきだとは思わない。しかし、授業中の下ネタトークについては、基本的にNGであっても、生徒の質、男女の割合、性格すべてにおいて、多少は大丈夫かな、という判断ができた場合にのみ、あくまでも「遠回しな」表現のみ、使うことがある。もう一度言うが、「遠回しな」表現でなければならないと私は思う。


下ネタをウリにする先生(特に中年男性に多い)というのがたまにいるが、たいていの場合それは思い込みであることが多い。いくら面白い話であろうと、学校の教室内で教師がそれをしゃべるというだけで、ある種の違和感は必ず生まれる。

授業の中で教師が話す内容というのは、ほとんどすべてにおいて、生徒が授業に取り組みやすくなれるような雰囲気作りのため、あるいは教師側から、生徒に伝えるべきことを伝え、何かを学習させる意図を持っていなければならない。そこまで計算した上での下ネタトークで、初めて成り立つことなのである。


ところが、単にウケ狙いだけで使おうとする先生が実際にいる。先日、国語のK先生という50過ぎの男性教員と話をしていた時、「それはダメでしょー!」と、こちらが年下とわかっていながら、思わずタメ口で叫んでしまったことがあった。


2年生現代文で扱う、「山月記」の単元。中島敦による、古代中国を舞台にした小説である。かつてのエリート官僚李徴が、そのプライドの高さ故に心を病んでしまい、最後に虎になってしまうという物語。

K先生によると、この授業の導入で、「自分が人間以外の動物になってしまった夢を見たことないかい?」と聞いたら、「あります」という生徒がいて、まずまずの反応だったと。この時点では、私も「ほぅほぅ」という具合に聞いていたが、問題は次である。


K先生「僕は、夢の中で女性とエッ◯してる夢を見たことあるよって言ったら、爆笑でしたよ」


私「・・・・その話は、何のためにしたんですか?」


K先生「ちょっと和ませるためにですよ!」

私「それはダメでしょー!」

ざっとこんな流れである。ちなみに2年生のそのクラス、男女比半々くらいの40人学級。男子が大笑いする絵と共に、ドン引きする女子の姿が動画のごとく頭に浮かんでしまった。


動物になる夢、というところで掴みはまずまずだったはずなのに、次の一言で台無しである。要するに、K先生の下ネタには、それで生徒に何をさせたいのか、という計算が全く見えないのである。単なるウケ狙い。それでは自己満足でしかない。


繰り返すが、学校現場での下ネタは、基本的にはNGである。しかし、使うならば、その教室にいるすべての生徒のことを把握した上で、あくまで「遠回し」にやらなければならない。「エッ◯」だとか、「セッ◯ス」だとか、露骨な表現を使うのはセンスも感じないし、まして国語の先生がその程度の語彙力ではまずい。


聞くところによると、K先生は最近よくある、派遣会社から来ているいわゆる派遣講師らしい。だからと言うわけではないが、そんなことをやっていると、所詮はそのレベルか、と思われてしまいかねない。

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