日大通信雑記

教員免許の取得のため、日本大学通信教育部(日大通信)の門を初めて叩いたのは2009年の春だった。それから4年ほど経った2013年の10月から、私は再び日大通信に学んだ。

本ブログでは、主に2013年からの学習の記録、思ったこと、感じたことを綴ります。けっこう自分勝手なことも書きますが、何とぞご容赦くださいませ。

国語音声学 リポート

この科目のリポート、なかなか受からないというのが国文の学生の間では通説である。確かに私も、分冊1は一度不合格をもらった。しかし、なかなか受からないというのはむしろ分冊2のようである。各分冊の課題は、概ね以下のとおり。


分冊1 撥音、促音についての説明

分冊2 母音の無声化またはガ行鼻濁音についての説明+そのいずれかに基づく調査を行い、結果をまとめる。


私の場合、分冊1の後半部分が説明不足、という理由で1回目の提出は不合格。


分冊2は「ガ行鼻濁音に関する記述がよくなされています。調査も適切に行われ、大変面白い考察が加えられていました」というコメントとともに一発合格だった。


しかし、私の周りを見ていると、分冊2の後半、まとめの部分で苦戦している傾向が強い。


その人たちのリポートを見ていないので何とも言えないが、話を聞く限り、調査のみで終わってしまっているのが不合格の最大の原因ではないか。


「5人のインフォーマント(被験者)にサンプルの語を発音してもらい調査結果をまとめる」というものだが、調査するということは何らかの発見がなければ意味がない。その「発見」の部分が欠け、ただ「調査」しました、で終わっていると、採点する側にしてみれば「言われたことだけやっておしまいなの?」ということになってしまう。


卒論などでもそうだが、参考文献を読み、それに基づいた研究、調査を行い、自分なりの結論を導く。その際、新たに自分自身が考えたことを含めなければ、それはresearch paper=調査したことにはならない。少なくとも学術研究において調査するとは、新たな発見をするためのステップなのである。

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