カモシューとスクーリングその①国語学概論
日大通信には、科目修得において様々な方法がある。中には、試験に対するアレルギーなのか、ひたすらスクーリングが開講されるのを待っている人も少なくない。
ただし、教員免許取得、さらにそれをもって学校で勤務するという観点で見た場合、必ずしもスクーリングが有効とも言い切れない。
以前の記事で、効率よく単位を取っていくという角度から、試験かスクーリングかという検証をしてみたことがあったが、今回は上記の観点で、私の経験談を交えながら見ていこうと思う。
国語学概論
私が国語科の教職課程の科目履修の中で、最初に関わった科目。個人的には、スクーリングで修得したかった科目である。
実はこれも、国語科教育法のⅠと同様、あまり誉められない話がある。
この科目は、日大通信に編入直後の2013年度4回目のカモシューで受け、結果的にリポート+試験という超基本パターンで単位完成させた。
だが、本当に「結果的に」そうなっただけなのである。この回の試験は、もう1科目、漢文学Ⅱの試験を受けることになっていたため、試験勉強はほぼ漢文学の方に割いていた。国語学概論はスクーリング開講が比較的多く、スクーリングに回すという計算が立ちやすかったからである。
ところが、ふたをあけてみると、漢文学は全く歯が立たない。問題が漠然としすぎて、どこまで書けば良いのか見当もつかないまま終わってしまったのである。
それに対して、ほとんど準備できなかった国語学概論。こちらは偶然にも、直前に少しだけ勉強した箇所が見事に出題されていた。とにかく一刻も早く単位がほしいと思っていたから、天の助けだとばかりに必死に解答用紙を埋めていった。記憶が飛ばないうちに…
以前の記事に書いたように、リポート合格して試験不合格となった漢文学Ⅱ、リポート不合格で試験合格となった国語学概論。結局一つも単位完成ならずという間抜けな結果のスピンオフは、このようにして為されたのであった。
それから約3ヶ月後、年度がかわり、昼間スクーリングの申し込み時期になった。以前にも書いたように、文学系科目に苦手意識が強い私は、国語科教職課程の核の一つ、国文学概論と、合わせて国語学概論の2つを受講しようと考えていた。正式に受講登録する前の仮受講期間に受けてみたところ、国語学概論は、私が元々専攻していた言語学と相通じるところが多く、とても興味が湧いたからだ。
しかし、カモシューに合格した段階で履修方法が確定し、その科目はリポートを再提出して合格しなければ単位完成できないという、ルールの壁をこの時初めて知ることとなったのである。
ああ、スクーリングでこんなに面白い授業があるなら、試験など受けなければよかったとこの時ばかりは大きく後悔した。
概論、概説的な授業の場合、私が考える質の高い講義内容というのは、包括的に広く浅く、多くのことを説明する授業である。
日大通信の欠点は、概論、概説的な授業と講義、講読的な授業の境が無さすぎること。大学の先生の場合、専門分野が狭いことが多い。だがしかし、たとえ専門外でも、それこそあまり好きではない分野のことでも、とりあえず学ばせるという姿勢をとれる先生が本来はこのような授業の教鞭をとるべきなのである。
この授業を担当されたH科先生は、それができる日大通信では数少ない先生の一人だったのかもしれない。