日大通信雑記

教員免許の取得のため、日本大学通信教育部(日大通信)の門を初めて叩いたのは2009年の春だった。それから4年ほど経った2013年の10月から、私は再び日大通信に学んだ。

本ブログでは、主に2013年からの学習の記録、思ったこと、感じたことを綴ります。けっこう自分勝手なことも書きますが、何とぞご容赦くださいませ。

通信から通学課程への転籍は、容易?

最近、今回の表題のようなことを言っている書き込みを見かけた。そこで、私の知る限り、そのことについて触れてみたい。


私が日大通信の国文学専攻に学んでいた当時、国文学専攻から通学課程に転籍した人は結構な数がいた。


大学発表の、過去3年間の転籍試験結果は以下の通りである。

2015年度

出願者29 合格者21

2016年度

出願者32 合格者15

2017年度

出願者18 合格者11


やっぱり簡単なのではないか?確かにこれだけ聞けばそう思う人もいるだろう。しかしもう少し詳細に言うと、例えば2015年度の国文学専攻の場合、通学課程の文理学部体育学科(当時)に転籍した人が、その大勢を占める。つまり、スポーツ推薦で入学したが、入学定員の関係で漏れてしまい、公式戦出場の関係でとりあえず通信に在籍していた1年生たちである。

彼らの何人かに話を聞いたことがあるが、スポーツ推薦で在籍する学生への転籍試験は、実に甘い基準で行われる。評価に関係なく一定の単位数さえ取っていれば、あとはほぼ形だけの試験でOK、ということらしい。その言葉どおり、翌春にほぼ全員が体育学科への2学年転籍を果たした。


おわかりだろうか。いわゆる学術的なこと、要するに勉強だけで通信の国文から通学の国文学科に転籍するのとは、初めから次元が違うのである。安易な考えで、転籍狙いの通信入学は禁物である。


そもそもそんな簡単に転籍できてしまうなら、通信の入学希望者はもっと多いはずだし、日大の付属高校から、とりあえず通信に籍を置いておこうと考えて入ってくる人がたくさんいてもおかしくない。


日大に限った話でもないだろうが、転籍や編入によって学生を入れるメリットは、実は大学にとってはごく小さい。一般入試などの、いわゆる「受験」は、受験料だけでも相当な収入源となりうるが、転籍の場合は、大学に良い影響を及ぼしうるような学生でなければ、入れる側にとってはあまり意味がないのである。


そう考えれば、日大のようなスポーツの強豪部を多く抱える大学の場合は、スポーツで貢献してくれる学生が試験に受かりやすいのは合点がいくだろう。


通信から通学へ、スポーツ以外で転籍したいとお考えの人がいたら、相当な努力は必要だということは頭に入れておいた方が良いと思う。

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